たすかり体操 第一

ひとりにして、ひとりにしないで

2年前の私が知ったら

彼のことが好きだと思う

彼の文章を読むたびにそう思う
内側にあるもの、考える姿勢、選ぶ言葉、見ている景色
そういうものが悉く、すべてなんて言わないけれど、
今のところ私が見つけているものはどれも、
とても好ましいと思う
とても好きだと思う
そう思う理由なんて忘れてしまった
今だってわからない
それでもただ彼のことが好きだと思う
それだけなんだと思う
失敗するかもしれない だからなんだ
彼に手を伸ばして失敗したらそれが本望
あるべき人生だ
後悔するかもしれない だからなんだ
好きなのだとても
腕がもげても、足がもげても、顔も声も変わっても多分好きだ
いやわからない、でも一瞬でもそれを信じられたらそれでいいと思う
不都合があるかもしれない
嫌な思いをするかもしれない
馬鹿な選択だったと思うかもしれない
無理をしている自分を見つけるかも
知らなかった欠点がたくさん出てくるかも
それがなんだ、そんなことがなんだっていうんだ

 

正解かどうかなんてわからないし、正解もないんだろうけど、
でも正解にしたい
彼のことが好きだと思った時に好きだと言える立場にいたい
彼がつらいと思った時にちゃんと頼ってもらえる立場にいたい
当たり前のことが当たり前にできない私たちなので、
四苦八苦するかもしれないけれど、
温かく優しい泥にうまって笑っていればいいと思う
紅葉のダム湖、夏の宵の隅田川、散歩と夜桜、雪の積もる駅舎
全部一緒に見ていけばいいと思う
つまらないものもおもしろいものも
一緒にBLのタイトル並び替えをしてカレーを食べよう

 

私を受け入れて愛してれた恋人に心から感謝している
そしてそんな人に「好きな人が出来たら早く言ってね、それがお互いのためなんだから」
なんて言わせてしまったことがとても苦しい
感謝しているなんて薄っぺらな言葉じゃなくて、
こんな愛し方をしてもらえて私は本当に本当に家族が増えたみたいな
あたたかい気持ちになったし、
とても心が安定した
不都合はあるだろう、いろいろと
私だってあなたとずっと一緒だと思っていたよ
今だって一緒にいたいよ
巡り合わせというものがある
私がちゃんと解決したうえで出会えていればと思うけど、

そうじゃなければあなたとも出会っていない

 

あなたから教わったのは、ちゃんと未来を言葉にすること
約束すること
幸せになろうね